6年間献立を作り続けた結果、ベストな作り方を会得しましたのでまとめておきます。
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この記事では、献立を作るのに役立つ”食べたいものリスト”の作り方を解説します。
食べたいものリストとは
食べたいものリストとは、食べたいものを書き出したメモです。
実際に作れるかどうかを度外視して自由に作成し、献立作りのアイディア出しをします。
詳しくは下の記事を参照してください。
食べたいものリストの作り方
ここからは食べたいものリストを作る手順を解説します。
食べたいものリストは、次のような手順で作ります。
- ブレインストーミング食べたいものを何でも書き出す
- 作れるかどうか、費用、食材が手に入るか…などを度外視して、なんでも食べたいものを書き出してみる
- グループ分け食べたいものを分類する
書き出した料理をいくつかのグループに分ける
- 付け足し現実的なメニューを付け加える
グループ分けの結果を踏まえて、献立に入れたい現実的なメニューをリストに追加する
具体的な作業内容は、次のとおりです。
手順1:ブレインストーミング
まずは食べたいものを、何でも書き出しましょう。
ポイントは次の4つです。
季節ごと(3か月ごと)に作成する
食べたいものリストは、ひと月ごとではなく、季節ごとに作るようにします。
食べたいものリストは月間献立表を作るための参考資料になります。しかし、食べたいものリストは、どうしても”ごちそう”が多くなる傾向にあります。
作成のスパンが短すぎると、献立が非現実的なものになってしまい逆効果です。3か月単位で季節ごとに作成するのがおすすめです。
現実的なことを全て取っ払って、食べたいものを全て書き出す
食べたいものリストは、食べてみたい全ての食べものを書くようにします。
- 旬の料理
- 好きな料理
- 外食、総菜
- スイーツ、果物
- 健康食品、ダイエット食品
…など、全てです。この段階では何も除外しないようにしましょう。
紙をつかう
ブレインストーミングは、速さが命。思いついたらすぐに書き込めて、レイアウトも自由なアナログ作業がおすすめです。
スマホやPCのメモ機能も便利ですが、アウトプットのスピードは紙に追いつけません。

(Richard MagulukoによるPixabayからの画像)
大きな紙と付箋を使えば、家族みんなで食べたいものリストを作成することもできます。
レシピサイト(本)、SNSでリサーチするならこの時!
食べたいものリストを作成する時には、自分の中から湧き上がるアイディアにこだわる必要はありません。
レシピサイトやSNSを活用して、気になる料理をどんどん書き出しましょう。
- みんなのきょうの料理:NHKが運営しているレシピサイト。有名料理研究家のレシピが検索できます。
- レタスクラブ レシピ検索:雑誌『レタスクラブ』のレシピ検索。作りやすいレシピが多い印象。
- ピンタレスト:画像検索ができるSNS。「秋 レシピ」などで検索すると、料理の画像が見られる。無料で利用できるが、ログインが必要。
- インスタグラム:画像検索ができるSNS。料理の画像を中心に投稿しているアカウントを探すと良い。無料で利用できるが、ログインが必要。
ブックマークするのは今後の献立作業に役立ちますが、この段階ではリストを一望できることが重要です。タイトルなどを簡単に、紙に書き写しましょう。
出来上がりの例はこちらです。

手順2:グループ分け
食べたいものが出尽くした感が出てきたら、リストアップした料理をグループ分けします。
- すでに書き出したメニューと似たようなものばかり思いつくようになってきた
- リサーチしても新鮮味が無くなってきた
- 考えすぎて疲れてきた
など。
この後も作業があるので、あまり頑張りすぎないようにしましょう。
グループ分けはブレインストーミングの結果を整理するのに必須の作業です。
ただし、膨大な情報から共通項を見つけてグループを設定するのは、慣れていないとちょっと難しい。
というわけで、献立を作る時の汎用的なグループ分けを作っておきました。献立作りは家事であり研究ではないのですから、料理研究家以外の人はガンガン楽しましょう!
食べたいものリストに書き出したメニューを、下のリストのグループ分けに従って分類してください。(もちろん自分でグループを作ったり、アレンジしてもOK)
- 豪華な料理、ごちそう
- 外食など
- 季節感のある料理、旬の食材を使った料理
- 作りやすいおかず、定番料理
- メイン以外のおかず(副菜、スープなど)
- 絶対に食べたいもの
- スイーツなど、おかずにならない食べ物
豪華な料理、ごちそう
費用がかかる、時間や労力がかかる、食材がなかなか手に入らない…などの特徴があり、普段使いにはできないような料理はこのグループに。誕生日やイベント用の料理もこちらに。
現実的に考えると献立には4~5品くらいしか反映できませんが、食べたいものリストに書く分にはタダです。この段階で食べたいごちそうを全て書き出しておくことで、現実的な献立作りをする時に役立ちます。
外食など
外食や買って食べるものはこのグループに。普通の献立よりもお金がかかるような高価な外食を分類するようにします。
普段使いできるちょっとした総菜は、このグループに入れずに次以降のグループに分類します。
季節感のある料理、旬の食材を使った料理
この季節に食べたい料理や、旬を取り入れた料理はこのグループに入れます。(ただし、ごちそうに分類した料理は除外する)
このグループからは、10品前後を献立に採用します。メニュー数が足りない場合は、次の作業で付け足します。
作りやすいメイン料理、定番料理
普段使いしやすい、日常的に作れる料理はこのグループに。メイン料理になるもののみ分類します。メイン料理にならない普段使いのおかずは、次のグループに分類します。
実際の献立には、このグループから10~15品ほど採用します。献立の主力と言えるでしょう。
グループ分けの段階では、このグループの料理が少なくてもOK。次の作業で付け足します。
メイン以外のおかず(副菜、スープなど)
メイン料理にはならないけれど、食べたいおかずはこのグループに。
”食べたいもの”と考えた時に、このグループに分類される料理は少ないかもしれません。しかし、このグループのおかずは献立に採用しやすいです。
スイーツなど、おかずにならない食べ物
スイーツや季節のフルーツなどの、おかずにはならないけれど食べたいものはこちらのグループに分類します。
このグループに入る食べ物のリストは、健康管理・ダイエットを重視して献立を作る際に特に役立ちます。
絶対に食べたいもの
最後に、絶対に食べたい料理をグループ分けします。このグループに入る料理は、他のグループに分類した料理と重複していてOKです。
このグループに入れる料理は、10品以下に厳選するのがおすすめです。
グループ分けをする時には、だれがどう分類してもそうなるような客観的なグループ分けではなく
料理を担当する人の価値観が反映されるようなグループ分けをする方が役に立ちます。
(肉料理・魚料理…のような客観的なグループ分けでの分類作業は、わざわざグループ分けしなくても一目瞭然。ここでやる意味は薄い)
先のブレインストーミングの結果をグループ分けすると、次の画像のようになります。

手順3:付け足し
ブレインストーミングとグループ分けが終了したら、リストを確認します。
各グループに分類される料理の理想的な品数はこちら。
- 豪華な料理、ごちそう:5品くらい
- 外食など:3品くらい
- 季節感のある料理、旬の食材を使った料理:10~15品
- 作りやすいおかず、定番料理:10~15品
- メイン以外のおかず(副菜、スープなど):10品くらい
- 絶対に食べたいもの:5品くらい
- スイーツなど、おかずにならない食べ物:5品くらい(献立とはあまり関係ないのでいくつでもOK)
このうち特にチェックしたいのは、赤マーカーで示したグループに入る料理の数。分類した料理の数が〇品以上に足りない時には、レシピを調べて料理を追加します。
これで食べたいものリストは完成です。
食べたいものリストの作り方 まとめ
食べたいものリストの作り方を解説しました。
食べたいものリストは、
- レシピや料理画像を調べつつ、とにかく食べたいものを書き出す(ブレインストーミング)
- 書き出した料理を7つのグループに分ける(グループ分け)
- 料理数が足りない場合はレシピを検索して付け足す
の手順を踏めば、簡単に作ることができます。
次の記事ではこのリストを参考に、献立を作っていきましょう!